はじめに
こんにちは、本のすけの右京です。
最近noteの投稿を増やしています。同時並行は大変ですね・・・。
でも「本のすけ」は今までと変わらず、あくまで読書に特化させるつもりなので。
どちらの投稿も頑張りますので、ご愛読お願いします!
本文
概要
今日紹介するのは、辻村美月さんの『ふちなしのかがみ』。短篇集です。
ジャンルとしては・・・ホラーミステリーでしょうか。割合はホラーの方が多いですね。
「今のはどういう意味だったんだろう?」みたいなミステリー要素もありますが、かなり難解です。
特に「おとうさん、したいがあるよ」なんかは、物語の全体像が分からないまま、みたいなこともあります。
ちゃんと答えを知りたい!と思っている方は、少しイメージと違うかもしれません。
しかし!やはり展開される世界観は魅力的ですね。
「ここはこうなっていくんだな」と思いつつ読み進めていくと、予想を裏切られる天下になったり。
逆になんでもない描写と思っていたところが、実は大事な伏線だったり・・・
短編ということもあって、非常にサクサク読み進めることができました。
ホラーとしてもミステリーとしても楽しめる作品です。
エピソード紹介
踊り場の花子
ある夏休み、学校で見回りをする教育実習生のチサ子と教師の相川。
チサ子は学校に伝わる怪談「花子さんの七不思議」を語り始める。それは花子さんに関する七つの不思議な話をあつめたものだった。
なぜそんな話をするのか?と疑問に思う相川に対し、チサ子はある学生について語りだす。
学生の名は青井さゆり。一か月前に遺体となって発見され、自殺と判断された彼女は、相川が受け持っていた生徒だった。
ブランコをこぐ足
ブランコから落ちて死亡した小学生・倉崎みのり。彼女を知る学生たちから、様々な証言が語られる。
そんな中、彼女にまつわる噂が流れてはじめる。
それは、倉崎みのりは占い・キューピッド様に呪われて死んだという摩訶不思議なものだった。
倉崎みのりはどういう人物だったのか?なぜ彼女は占いを行っていたのか?どうして彼女は死んでしまったのか?
証言から導き出される答えとは・・・?
おとうさん、したいがあるよ
認知症になった祖母の家を片付けるつつじと両親。家の中で彼らはとんでもないものを見つけてしまう。
それはなんと行方不明になっていた女の子の死体だった。面倒ごとを避けるため、一家は死体を隠し、なかったことにしてしまう。
しかし翌週になると、両親たちは死体のことを知らないかのようにふるまう。まるで最初から死体なんてなかったかのように。
果たして死体はあったのか?それとも・・・
ふちなしのかがみ
ジャズの演奏者・高畑冬也に恋する香奈子。彼への思慕が抑えきれない彼女はある占いを実行する。
それは「午前零時に鏡の前に立つと、自分の未来の姿が見える」というもの。
占いを実行した彼女の目には、ある女の子が映っていた。その子はあの高畑冬也にそっくりな女の子だった。
自分の未来が、『高畑冬也と結婚し子供を産む』だと確信する香奈子。
しかし、高畑冬也に彼女がいたことを知ってしまう。
苦しむ香奈子は、鏡の中にいるはずの自分の娘に虐待を行ってしまい・・・
八月の天変地異
クラスから仲間外れにされているシンジとキョウスケ。シンジは架空の友達ユウちゃんを作り、自分を慰めていた。
ある夏休み、いじめられていたシンジを助ける人が現れる。
その人物はなんと存在するはずのない架空の友達・ユウちゃんだった。
終わりに
今回は辻村美月さんの「ふちなしのかがみ」を紹介しました。
ホラーとミステリーの両方を楽しみたい方、ぜひ読んでみてください。
それでは、また
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